デューク大学の1年生クーパー・フラッグがダーラムで輝き続ける中、「キャプチャー・ザ・フラッグ」という言葉がNBAドラフトで1位指名権を期待するチームのファンの間で流行語となっている。
フラッグは、コート上でほぼあらゆることをこなす事が可能な選手で、大学1年生のシーズン後には今年6月のドラフトで全体1位指名されるであろう選手としての地位を固めつつある。身長6フィート9インチ、18歳になったばかりのフォワードは、オフェンス・ディフェンス共に高い能力を持ち、コート上のどこからでも余裕で得点し、スペースとリムでの守備が優れ、NBA平均以上のジャンプ力で爆発的な活躍を見せている。
彼は現在、得点、リバウンド、アシスト、スティール、ブロックでデューク大学をリードしており、同チーム内に少なくともドラフト1巡目指名候補3人とコートを共有している。
ドラフト予想者の多くはフラッグを将来のオールスター選手、さらにはそれ以上の存在、つまりあらゆるフランチャイズが切実に必要としている基礎となるスター選手と見ている。
しかし、もちろん、誰もが同意するわけではない。
元NBA選手全員がテレビ、ラジオ、ポッドキャストなどのメディアプラットフォームを持っている時代では、頻繁ではないにしても、時折反対意見を聞くこともあるだろう。
1990年代をメインに15 年間NBAで活躍してきたベテラン、ケンドール・ギルがフラッグを現在のNBA 新人選手と比較した時の発言もその1つである。
今週初めにシカゴの670 the Scoreに出演したギルは、ブルズの新人マタス・ブゼリスについて語る際に、ブルズファンに向けたこの名言を披露した。
「君たちは既にクーパー・フラッグを獲得している。」
司会のダン・バーンスタイン氏とマーシャル・ハリス氏は、ギルが話を続行する前に、すぐに笑ってその発言に反論した。
「ブゼリスの方が体格が大きく、バスケットボールの扱いも上手だ。私の意見では、彼の方が運動能力が高く、二人ともメンタリティは同じだが、私はブゼリスのほうが優れていると考えている。なぜなら、クーパー・フラッグよりも彼の運動能力とメンタリティが好きだからさ。」
今は2025年であり、時には争いの中で目立つために、何かクレイジーなことを言わなければならないこともあるだろう。しかしギルは態度を変えることなく続ける。
「私は、2023-24年にGリーグに参戦する前に、2024年に全体1位指名される可能性があると一部で考えられていたブゼリス(イグナイトで苦戦したにもかかわらず、11位になった)が本当に好きなんだ」
確かにブゼリスのハイレベルなフィニッシュ力と強い本能(フラッグのような、と言えばいいだろうか?)には、多くの魅力がある。そして、ザック・ラビーンをトレードで放出し、ロッタリー以外行き先がないように見えるブルズにとって、彼は終盤に輝く可能性がある。
ブゼリスがプロスペクトワークアウトでフラッグに対抗するビデオもある。
しかし、ファンやリーグ、記者が彼をフラッグより優れていると考えているかどうかはわからない。特に、シュート率44パーセントで平均6.3得点、アシストよりターンオーバーが多いなど、苦戦しているルーキーシーズンにおいてはなおさらだ。
ブゼリスが新人王レベルの活躍をしていたら、ギルの発言について議論するのも一案だろう。だが、彼はオールスターウィークエンドを前にライジングスターズのロースターにさえ入らなかった。
ブゼリスはシカゴで長く輝かしいキャリアを築くかもしれない。いつかオールスターチームに選ばれるかもしれない。しかし、ギルのこの発言は現段階では時期尚早であり、多くの人が異を唱えるものとなるだろう。
引用元:The Sporting News