波に乗れていなかったミルウォーキー・バックスがトレード期限までに何らかの変更が必要だったと考えたのも無理はない。しかし、クリス・ミドルトンをカイル・クーズマと交換したのは間違いだったかもしれない。リラードの離脱もあるが、バックスはトレード以来14勝11敗となっている。
この取引に関わったのはミドルトンとクーズマだけではない。ルーキーのAJジョンソンも関わっており、彼はウィザーズでバックスよりも活躍している。一部のデータではジョンソンの方がクーズマよりも影響力があると示されているほどだ。ブリーチャー・レポートのアンディ・ベイリーは、クーズマとジョンソンを比較した統計データを示し、これはクーズマにとって不利な結果となっている。
「バックスでのカイル・クーズマの交代選手に対する勝利数は、ウィザーズでのAJ・ジョンソンの勝利数より少ない」とベイリーは書いている。
トレード期限以降のバックスの成績が十分に悪くなかったとしても、クーズマのトレードは良い印象を与えてない。元NBAチャンピオンは得点力があることを証明したが、これまでレイカーズ以外の強豪チームではプレーしたことがなかったため、選手としての実力は疑問視されてきた。
ジョンソンがウィザーズに貢献しているという点では、バックスでのクーズマの貢献以上に、この考えはより際立っている。ミルウォーキーを弁護するなら、ジョンソンのような若手選手を育成する段階にはミルウォーキーはいない。彼はバックスのようなベテランチームよりもワシントンの若手主体の構成にフィットする。しかし、ミルウォーキーにはローテーション選手が必要であり、ジョンソンはそこで貢献できたはずだ。
ワシントンに到着して以来、彼は平均 8.1 得点、3.1 アシスト、2.4 リバウンドを記録している。これらは素晴らしい数字ではないが、ミルウォーキーが再びタイトルを獲得する望みを叶えるには十分な数字だ。
ミルウォーキーは移籍期限の時点で、少し状況を変えたいと考えていたが、それは正しい意図だった。プレーオフで何かが変わらない限り、今後もクーズマとのトレードは正しいやり方とは言えないだろう。
引用元:The Sporting News