36歳のラッセル・ウェストブルックは、MVPを獲得した頃のような選手ではないことは確かだが、キャリアの後半になってもチームに適応する方法を見つけている。
NBA通算アシスト数ランキングで歴代9位のウェストブルックが、優れたパスの達人であるニコラ・ヨキッチとすぐにフィットしたことは、驚くべきことではない。ナゲッツはシーズンの4分の1も終わっていないのに、ウェストブルックがヨキッチにパスしたアシストのハイライト映像がすでに5分間程もある。
ヨキッチを今よりもさらに優れた選手に育てるのは、かなりの挑戦だ。ウェストブルックはデンバーでそれを実現している。
ラッセル・ウェストブルックがニコラ・ヨキッチの能力を最大限に引出している方法
ヨキッチは長年チームメイトの力量を高めてきたが、ウェストブルックも例外ではない。オールスターに9回選出されたウェストブルックのFG成功率はジョーカーとコートを共にすると14パーセントも上昇する。
ヨキッチには、1試合あたりの得点、アシスト、リバウンドでリーグをリードするチャンスがあり、おそらく史上最高の攻撃シーズンを送ることになるだろう。
ウェストブルックとプレイすると、その驚異的な統計はさらに上昇する。
統計 | ウェストブルックによる改善 |
---|---|
100ポゼッションあたりのポイント | +9.9 |
有効フィールドゴール率 | +0.9% |
100ポゼッションあたりのフリースロー数 | +3.0 |
簡単に言えば、ウェストブルックはヨキッチに簡単なシュートをクリエイトすることで、彼をより危険な得点者に変える。彼のヨキッチのアシスト数は34で、チーム最多であり、ジャマール・マレーの32を上回っているが、マレーよりはるかに少ない時間しかプレーしていない。また、ヨキッチはウェストブルックのパスからのシュート成功率が62.3%と驚異的だ。
ウェストブルックはかつてのような支配力は築けていないが、ヨキッチが他の選手に築き上げた優位性を維持することはできる。ウェストブルックのコートを読む能力も健在だ。ヨキッチがボールを要求したときに彼が手を挙げ、ヨキッチにボールをもっと良い位置に出せるまで待つように促す場面も多い。
ウェストブルックはまた、ポイントガードとして依然として得意とするトランジションでヨキッチに簡単にチャンスを与えている。デンバーはトランジションで得点を上げた昨シーズンの29位から、今年は6位に躍進した。ウェストブルックはナゲッツの動きを速め、ペースを上げながらヨキッチに簡単にダックインやトレイル3ポイントを狙わせている。
「彼のエネルギーがとにかく好きだね」と、 11月初旬にナゲッツがサンダーを破った後、ヨキッチはウェストブルックについて語った。「彼は常にペースを上げ、エネルギーをもたらしてくれる。アグレッシブにプレーし、チームを優位に立たせてくれる」
ヨキッチはウェストブルックの試合展開を読む能力を信頼し、認めている。それがこの2人を素晴らしいコンビにし、今夏のウェストブルック獲得を裏で支持したとも言われている。現在まではこの補強は成功と言えるだろう。当初この動きは大抵の人から酷評された。ウェストブルックは一人で出場したときほど効果的ではなかったが、二人が一緒に出場したとき、パスの美しさが二人のベストを引き出すことができることを示していた。 今後のナゲッツと2人のパサーの動向にも注目だ。
引用元:The sporting News