2024-25年のNBAシーズンはナゲッツにとって厳しいスタートとなり、ファンはガードのジャマール・マレーについてますます懸念を強めている。
今シーズン最初の4試合で、マレーは1試合平均18.8得点、5.0リバウンド、4.8アシストを記録しているが、フィールドゴール成功率は37.9%だ。マレーの今シーズン開幕戦でのプレーは、2024年のNBAプレーオフやパリオリンピックでのカナダ代表での苦戦の延長線上にある。
マレーは苦戦しながらも明るい兆しを見せてきたが、チーム全体に対する彼の効果についての懸念を和らげるには十分ではなかった。デンバーが状況を好転させようとしている中、マレーのプレーの向上はチームの転換点となるだろう。
マレーは一体どうなっているのか?過去8か月間の彼のプレーに影響を与えている可能性があるものを見てみよう。
ジャマール・マレーはどうしたのか?
マレーのプレー効率性は2023-24年レギュラーシーズンの終了以来、着実に低下している。
まだ序盤ではあるが、マレーのフィールドゴール成功率 37.9% は、彼の8年間のNBAキャリアの中で最低の数字だ。彼のこの非効率性は、ショットの量のせいでもない。マレーは、ルーキーシーズン (4.2) 以来、1 試合あたり3ポイントシュートの試投数 (5.0) が最も少ない。アーク内での11回以上の試投で 39.1%という彼の成功率は、これまでのキャリア最低だ。
下の表は、マレーの問題のいくつかを示しているが、各サンプルのサイズは次第に小さくなっている。パリオリンピック中の4試合で、1試合あたり6.0得点、シュート成功率29.0%を記録したことを考慮すると、この傾向はより現実的であるように思える。
2023-24シーズン | 2024 NBA プレーオフ | 2024-25シーズン | |
試合数 | 59 | 12 | 4 |
得点 | 21.2 | 20.6 | 18.8 |
リバウンド | 4.1 | 4.3 | 5.0 |
アシスト | 6.5 | 5.6 | 4.8 |
FG% | 48.1 | 40.2 | 37.9 |
3P% | 42.5 | 31.5 | 35.0 |
FT% | 85.3 | 92.3 | 90.0 |
数字以上に重要なのは、マレーが時々ベストの姿を見せていないことだ。スペースを作るのに苦労し、ディフェンダーに動揺させられ、その結果、ボール保持が乱れたり、シュートが競り合ったりする場面が多々ある。
マレーのシュートの半分以上はプルアップジャンパーだ。今シーズンの彼のプルアップの成功率は33.3%で、2022-23シーズンの同程度の回数でのプルアップ成功率44.9%とは対照的だ 。これは彼の成功にとって重要なショットだ。
マレーが主力に効果的にアクセスできないため、彼とナゲッツは苦戦を続けている。
ナゲッツにとって明るい兆しは、そもそもマレーがシーズン序盤にスロースタートを切る傾向があることだ。これまでのキャリアで、10月は平均14.6得点、シュート率40.4パーセントだった。通常、マレーのピークは2月で、キャリア通算では平均19.1得点、シュート率48.6パーセントを記録している。
今シーズンもこの傾向が続くかどうかは興味深いところである。
ジャマール・マレーは負傷しているのか?
マレーは今シーズン、ナゲッツの負傷者リストには載っていない。しかし、彼はいくつかの負傷に対処し、それを乗り切ってプレーしており、そのうちのいくつかは長引いているようだ。
マレーは前十字靭帯(ACL)の修復から回復するため2021-22シーズンを欠場したが、2022-23シーズンのナゲッツの優勝シーズン中に最高の調子を取り戻した。昨シーズン、マレーは足首の負傷でシーズン終盤に欠場したが、その後ラインナップに復帰した。
マレーは昨年のプレーオフの第1ラウンドのどこかの時点でふくらはぎを痛め、その怪我の影響は目に見えて現れ、それが彼の効率の悪さに表れていた。彼はオフシーズンとオリンピックの間、怪我の管理に努めたが、いまだに何らかの身体的問題に悩まされているようだ。
ジャマール・マレーの契約詳細
2024年のオフシーズン中、マレーは4年間で2億800万ドルの契約延長にサインし、少なくとも2028-29シーズンまでデンバーに留まることになった。
この契約は来シーズンから正式に発効する。彼の新しい年俸は以下の通り。
季節 | 年 | 給料 |
2024-25 | 27 | 3,600万ドル |
2025-26 | 28 | 4,640万ドル |
2026-27 | 29 | 5,010万ドル |
2027-28 | 30 | 5,380万ドル |
2028-29 | 31 | 5,750万ドル |
デンバーの復活にはマレーの復調は不可欠なので、シーズンがすすむにつれて良好になっていくのを祈るばかりだ。そうでなければ、来期以降のこの契約はチームに重くのしかかる。
引用元:The Sporting News